ソーシャルスキルトレーニングプラン 4歳幼稚園入園編 発達障害グレーゾーンの子 家庭では何をしてあげればいいの?2つのステップで確実に

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hidakaの4歳は、幼稚園入園の年でした。

幼稚園に入園したhidaka、すぐに幼稚園に適応したのでしょうか?

私は、hidakaが幼稚園に行っている間、hidakaの事を考えなくなったのは、5歳年中になって、苦手だった給食を食べれるようになってからです。

それから、ようやく少しずつ、hidakaと離れている時は、自分の人生を生きるようになってきました。

それまでは、hidakaと離れているのは手だけ。

気持ちは、ずっと発達が心配な我が子の元にありました。

 

言葉の遅れが目立ち、言葉でのコミュニケーションが苦手で、常に発達障害の診断とは隣合わせだった4歳。

幼稚園に入園し、hidakaはどのように変わっていったのでしょうか?

幼稚園に通い始めてからは、家庭でどのようなソーシャルスキルプランで、接していたのでしょうか?

私とhidakaの物語です。

 

▼hidaka幼稚園面接の記事

(→言葉の遅れ 発達障害グレーゾーンhidaka発達記録~幼稚園面接~

▼hidaka入園式

(→発達障害グレーゾーンで臨んだ入園式 言葉の遅れ hidaka発達記録

 

ソーシャルスキルトレーニングプラン4歳幼稚園入園編 発達障害グレーゾーンの子家庭では何をしてあげればいいの?2つのステップで確実に

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STEP1. 強い心作り

4歳前半~幼稚園に慣れるまで~

4歳の前半のソーシャルスキルトレーニングは、すべて幼稚園にお任せしておりました。

幼稚園のせんせいはもちろん、周囲のお友達、幼稚園で起こる事すべてに任せていたのです。

家庭でできるのは、小さな社会で頑張っているhidakaを癒すこと。

明日の活力を、家庭で作っておりました。

大げさに聞こえるかもしれません。

でも、この頃のhidakaは、自分の気持ちを外に出すことが苦手で、幼稚園にいて、不安だったり、ついていけなかったり、困ったことがあったとき、ずっとひとり、じっと時が経つのを、ぐっと堪え、耐えていたんだと思います。

新しいことを楽しむという姿は、まだまだ見られていなく、変化のないものに安心するという姿が見られていました。

みんなが制服からスモックに着替えをしているなか、hidakaはその変化を受け入れる事ができず、2カ月ほど、ひとり制服で過ごしておりました。

登園すると、決まってひとつの絵本を小脇に抱えていたようです。

絵本の世界というのは、いつも同じはじまり。

そして、お話の展開もいつも同じ。

ストーリーは変わることがないのです。

出てくるキャラクターも、いつも同じセリフを言います。

その“変わらない”というものに、とても安心感を覚えていたようです。

 

そんなに緊張を抱える幼稚園生活、hidakaは「よく逃げ出さなかったな・・・。」と、私は思っておりました。

いつ、「もう行かない!!!(涙)」と、登園を拒否されてもおかしくないと、毎日緊張しておりました。

 

定型の発達の子には、その“新しいこと”というのは、何ともワクワクして、楽しめる子が多いのかもしれません。

どの子も、何かしら、不安を抱え、新しい世界に飛び込んでいるのかもしれませんが、子どもの適応能力というのは、未知数で、心配がある子も、いつのまにか馴染んでいくという姿もあります。

でも、発達に心配のある子というのは、まだまだある部分の認知が育っていなく、とてつもなく大きな波に身を任せ、宙に浮くような、心許なく、何かわからぬ不安のなかで過ごしている子も多いのではないでしょうか?

家庭では、いつもそんなhidakaを応援しておりました。

お迎えにいくと、私の姿に嬉しそうに出てきました。

hidakaにとって、私という存在は、変化がなく、“安心できる場”になっていたようです。

幼稚園の先生からは、幼稚園での様子を教えてもらっておりました。

際立った不適応はありませんでした。

でも、頑張っていたのです。

見えないところでも、ずっと頑張っていたのです。

帰り道、手をつなぎ、hidakaの好きなことを、のびのびと好きなだけさせてあげる事を、意識しておりました。

立ち止まれば立ち止まり、興味惹かれるものがあれば、一緒に関心して、好きな道で、好きな歩調で。

幼稚園での出来事を話すことはありませんでした。

私は「聞きたい。応えられる力がついているか試したい。」という気持ちは封印し、無口なhidakaの傍らで、話したくなる気持ちが育つまで、静かに微笑んでいる事にしました。

hidakaはきっと、“そうしてほしかった”に違いないからです。

食べたいものがあれば、作ってあげ、やりたいことがあれば、サポートし、公園に行きたいと言えば、いつでも好きなだけ付き合ってあげておりました。

これが、私のhidakaへのソーシャルスキルプランです。

幼稚園という小さな社会で、逃げ出さず頑張れる、“強い心を作ること”を頑張っておりました。

大人でも、大変な仕事をしているときには、プライベートではゆったりと自由気ままに好きなことをしているほうが、苦手な仕事も、自分と向き合い、頑張り切ることができますよね。

それと同じです。

3歳、自由奔放だったhidakaは、着実に社会性を身につけ、hidakaが生まれて初めて属した小さな社会で、“何を求められているのか”を感じとれるくらいまで、成長しておりました。

(→必見!ソーシャルスキルトレーニングプラン3歳編 社会性の発達を劇的に伸ばす8つの秘訣

STEP.2 親子で一緒に

4歳後半~幼稚園生活に慣れてから~

制服からスモックに着替える事ができるようになり、絵本を小脇に抱えなくなりました。

どうやら、hidakaは、その変化をゆっくりと時間をかけ、受け入れたようです。

強制することなく、hidakaの“ありのまま”をよしとし、見守ってくれたせんせいを信頼し、一緒に成長しているクラスメイトのお友達とも交わるようになってきました。

どうやら女の子のお友達ができたようなのです。

よく手を繋ぎ、幼稚園から出てくるようになりました。

活発な女の子で、でも優しく、言葉でのコミュニケーションをとってこないhidakaの、言葉にされない気持ちを考え、接してくれているようでした。

hidakaの特徴を文章にしていると、何やら愛想のない無表情な様子を想像するかもしれませんが、hidakaは表情があるタイプの子で、緊張して固まっている時以外は、割と柔らかい印象で、「hidakaくんは、よくニコニコしているよね。穏やかなのが伝わってくる。」と、持って生まれた女の子のような顔つきは、得をする部分が多かったです。

給食が苦手だったhidakaは、その「嫌だ!」という気持ちと折り合いをつけることが難しく、給食のお片づけも嫌がりやらなかった時期があったのですが、周囲の女の子たちは、手を焼きたいお年頃のようで、よく片付けてもらっていたらしいです。

発達がのんびりな子というのは、時にクラスメイトに助けてもらうことがあります。

hidakaも療育に通っている時に、臨床心理のせんせいに言われたことがあります。

hidakaが療育の教室に入った時に、靴をそろえず、カバンをボンと置いていき、私が慌てていると・・・臨床心理の先生が、そのhidakaの靴とカバンを直しながらハッと!した表情をしました。

「hidakaくん、才能あるわ~。何だか自然と“やってあげたくなってしまう子”いるんですよ。本当だったら、呼び付けて「こうするんだよ。」って、見本を見せる場面なんですけど、「何か自然と身体が動いて、手を掛けちゃう~。」とか「気がついたらやらせられていた!」という子いるんです。これも、りっぱな才能なんですよ~。」と。

hidakaの苦手ばかりを注目される日々で、沈んでいた気持ちが、この“才能”という言葉に、パッと明るくなったりしました。

確かに、何かと注意をしたくなる子もいれば、何だか嫌な気なしに、手を掛けてあげたくなる子、いるような気がします。

hidakaは、周囲の人を何だか嫌な気持ちなしに、動かしてしまう“才能”があるようです。

そんな“才能”にも助けられ、hidakaはそんなに無理することなく、幼稚園という空間を楽しみ、通うことができるようになっていきました。

さて、第一関門は突破しました。

ソーシャルスキルプランも、次の働きかけが必要になります。

この頃、見えてきたhidakaの課題は、“自分がこうだ”と思ったものを、そのまま自分のソーシャルルールとしてしまうことでした。

これは、hidakaが持つ、発達障害の特性のひとつです。

このマイルールを作りだしてしまうという特性は、一般的な社会のルールとして間違った認識も、そのまま彼のソーシャルルールになってしまうという、社会性の発達としては、困った特性です。

何が足りなかったのか?というと、圧倒的に、定型の発達の子にある、「社会の事は、人生の先輩であるママに聞こう!」という姿がなかったのです。

hidakaに、「これはどうすればいいの?」や、「なんでこうなの?」という、社会に対するルールやそのルールがある理由を聞かれた事が、全く一度もないのです。

ソーシャルスキルを身につける前の段階で、つまづいているのです。

では、どうすれば、この「社会の事は、人生の先輩であるママに聞こう!」という姿を引き出していくことができるのでしょうか?

手始めに、“親子で一緒に”という時間を作ろうと思いました。

それは、親子の時間が、今までなかった・・・という訳ではありません。

一緒に過ごしていても、それはどこか定型の発達の子とその親の距離よりも、遠いものだったのかもしれません。

もっともっと、密接に、必然的に関わらなければ過ごせられないという時間が必要だったのです。

臨床心理の先生にも言われたことがあるのですが、「hidakaくんは、周囲の意見を聴き、もしくは見て自然と取り入れ、自分の物にしていくという力が、弱いのかもしれません。」と。

その通りだと、感じておりました。

幼稚園に慣れ、社会の風を感じられる環境は整ったので、次は、少しずつ、“周囲の意見を取り入れる”という準備を。

練習あるのみです。

私たちは、その“親子で一緒に”を無理なく練習するツールとして、幼児ポピーを利用しておりました。

極端に私への働きかけが少なかったhidakaは、少しずつ変わっていきました。

(→発達に心配のある子にいったい家庭では何をしてあげればいいの?「親子で一緒」が大切なんです!幼児ポピーを利用したレビュー

さらに、この頃、意識して機会を増やしていたのは、一緒に“料理をすること”です。

hidakaの好きなもので、危険がなく、hidakaが加われる工程が多く、簡単なもの。

卵焼きからはじまり、野菜で色づけした白玉作り、ジャムを作ったり、パンケーキに小豆を煮たり。

小麦粉で簡単に作れる、パンも作ったことがあります。

エプロンをして、三角巾も忘れずに。

私の手順に従ってもらいます。

勝手にいろいろやろうとしていたのが、段々と私の手順に従えるようになっていきました。

砂糖やおだし、醤油や塩、味見したりもします。

「どんな味した?」のように、言葉でのやりとりも大切にして、「甘めがいいかな?」や、「どのくらい混ぜるんだった?」など、コミュニケーションを取りながら。

そして、出来上がったものを、楽しく一緒に「香りがいいね。」や、「美味しいね。」「もっとこうしようか?」など、話しながら、食べました。

ビックリするくらい、無口だった食事の時間が、この時間でのhidakaは、少しおしゃべりなくらいでした。

共通の話題で盛り上がれるなんて!とっても“いい時間”です。

 

まとめ

hidaka4歳のソーシャルスキルプランは、何ともゆるいものだったと思います。

でも、まだまだソーシャルスキルを身につける前の、準備期間が必要だったのです。

まずは、言葉でのコミュニケーションが、難なくとれる位にならなくては。

認知ももっと広がっていかなければ、なかなか順序だてた話しは難しいです。

そして、何よりも、周囲の意見を取り入れるという力が、hidakaは、生まれつき弱かったのです。

その力の弱さが、hidakaの社会性が育ちにくい大きな原因のひとつに違いなかったのです。

少しずつ、小さなSTEPで。

でも、確実に階段は登っていきます。

ゆっくりでも階段を着実に登っていけば、3年後は劇的に変わっていくのです。

 

お読みいただきありがとうございました。

参考になれば、幸いです。

 

 

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