“指差し”をしない子は発達障害?指差しが出ない子にしてあげるべきこと6つ

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秋の気配が訪れてきましたね。

ぴゅーと吹く風に秋の香りを感じ、今日もhidakaと手を繋ぎ、幼稚園までの道のりを共に歩き、送り届けてきました。

幼稚園生活も後半戦を迎えているhidaka。

毎日元気いっぱいです!

幼稚園から帰ると「○○くん(年長になってから同じクラスになった子)と公園で遊ぶ約束したよ!」と、お友達関係も広がりが見えてきております。

公園に行くと、お友達との遊び方というのも、以前とは違う雰囲気を感じます。

相変わらず、お友達のお誘いに気持ちが乗らなければマイペースに遊ぶ時間もありますが、共通のルールを言葉で相談し合い、遊びを広げ、楽しそうに笑い合う姿を見て・・・・

「あぁ。こんな姿を見る日がくるとは・・・・あの頃は想像できなかったな・・・・。」と、まぶしい光景に目を細めるのでした。

 

そんな秋の公園を満喫していると、ひと組の親子が入ってきました。

まだ2歳くらいの男の子と、お母さんです。

男の子はママに抱っこされ、遊具のほうを“指差し”しています。

男の子のママ「遊んでおいで~」と、優しく男の子を公園の地に降ろしました。

パーっと走り出し、遊具にかけよる男の子。

遊具に辿りつくと、よいしょよいしょと階段を登り出しました。

生き生きと目を輝かせながら・・・・。

そこでゴーっと飛行機が空を飛ぶ音がしました。

男の子はパッと表情をさらに明るくし、空を見上げ、飛行機を“指差し”しました。

「ひこーき!!」

 

その後もたびたび、男の子の“指差し”をする姿が目に入りました。

私はそんな男の子の“指差し”を眺めながら、hidakaの同じくらいの頃を思い出しておりました。

 

hidakaは“指差し”をしない子でした。

 

正確に言うと、“指差し”の利用というのが、特定の場面でしか出ず限定されたものだったのです。

みんなと同じような意味で“指差し”をするようになったのは、3歳を超え、指差しを教え、言葉が増えきてからでした。

 

“指差し”をしない子、“指差し”が自然と出ない子というのは、どのようなタイプの子なのでしょうか?

どうしてあげることが必要なのか考えてみたいと思います。

 

“指差し”をしない子は発達障害?指差しが出ない子にしてあげるべきこと6つ

 

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“指差し”とは?

“指差し”とは、人差し指(中指や手先を利用する子もいる)を対象のものへ向け、まだ話しができない赤ちゃんや幼児が、言葉の前段階として、周囲とコミュニケーションをとる為の手段のひとつとして利用する、しぐさのひとつです。

一般的には生後11カ月前後に“指差し”を始める子が多いとされております。

“指差し”の種類

“指差し”を始める頃と言葉が出始める頃で、“指差し”の意味合いが変わってきます。

“指差し”の種類は大きく分けると4つあります。

①自発の指差し(生後11カ月前後に見られる子が多い)

何かを見つけたときに、誰かに促される訳ではなく、自分から対象物を「あっ!あっ!」と声を出しながら“指差し”する。

②要求の指差し(1歳前後に見られる子が多い)

自分の欲しいものや、行きたい方向に“指差し”をして、ママや周囲の大人に知らせ、要求を叶えようとする。

③感動の指差し(1歳~1歳半に見られる子が多い)

自分の気になったものや、心を動かされたものへ“指差し”をしてママや周囲の大人に知らせ、相手も対象のものを見ているか、振り返り確認をする。

④応答の指差し(1歳半~に見られる子が多い)

絵本などで、こちらから「○○はどれかな?」という質問に、対象のものを“指差し”をすることで応答するというもの。

例えば、外で歩いているときに、バスが離れたところを走っていて、「バスだよ!」と“指差し”して声を掛けると、対象のバスを「バス!」と“指差し”するときも、この応答の指差しになります。

他にも「いつも行く公園はどっちの道でしょう?」という質問に、「こっち!」と“指差し”して答えるときも、対象の公園は目の前にありませんが、“指差し”で示しているので、この応答の指差しになります。

目には見えないものにも、意識が向かい、例えば自分の顔の目や鼻なども“指差し”というしぐさで答えることができるようになってきます。

hidakaの種類別“指差し”の状況

①自発の指差し(なかった・・・)

私が覚えている限りでは、この“自発の指差し”・・・なかったのではないか?と思っております。

“指差し”をしている写真なんて、一枚もないのです。思い浮かぶ興味関心へのhidakaの動きというのは、いつもいつも、自分の関心するものへ、足を運びます。そして、じっくり見る。という姿でした。

②要求の指差し(クレーンだった・・・)

hidakaには、自閉症児の特徴のひとつとして知られている“クレーン現象”が長期にわたり見られました。

(→言葉の遅れ 「クレーン現象」=「自閉症」は誤り??手を振りほどく前にクレーンが出た時にやってあげること5つ

欲しいものがあったとき、hidakaは私の手をそっと掴み、その対象のものへ向かわせました。行きたい場所があるときは、私の手をグッと掴み、強引に引っ張って向かいました。

③感動の指差し(6歳ごろから目立ってきた!?)

3歳頃から徐々に自分の関心への“指差し”をする姿は出てきているような・・・・

でも、ひとつhidakaの場合は、“興味の偏り”というのが、この感動への“指差し”が少ない要因のひとつになっている気がします。

要するに、3~5歳で彼の気になり、心を動かされる物の多くは、hidakaの大好きな“文字や数字”“信号”“押しボタン”という特定のものだったのです。

それが、6歳になり、興味の範囲が急激に広がりをみせ、最近ではあらゆるものに「みて!みて!」と、“指差し”をしております。あらゆるものに感動しているようなのです。

(→発達障害グレーゾーンの子の遅れてくる“みてみて攻撃” 心を満たし自主性のある子にする完全攻略法4つ

④応答の指差し(1歳半には見られていた・・・!?)

実は私は1歳半検診のときの問診票の、「指差しをしていますか?」という質問に、「はい」と回答しております。

それは、hidakaは、“応答の指差し”が出来ていたからだったのではないか?と今は思い返しております。

初めての子ということと、自発・要求・感動の“指差し”が見られない子どもを育てる私は、hidakaが唯一するこの“応答の指差し”を、「これが“指差し”なのね。」という認識しかなかったのです。

絵本を開き、「ワンワンどれかな?」という質問に、hidakaは犬を“指差し”しておりました。

なんせコミュニケーションが苦手な子だったので、気持ちが乗っているとき、私の声がhidakaに届いているとき限定の応答ではあったと思います。

でも、このような分かりやすい質問に応える姿も、1歳半ごろには見られていたのです。

全くコミュニケーションがとれないというものではなかったということでしょうか。

hidakaがまだ1歳半くらいだったころの写真を見ていると、この頃のhidakaの姿が思い浮かんできたりします。

私たちの顔を見て、感心を引いたり、目を合わせて笑う姿もありました。

もう少し色々思い返してみると、この応答の“指差し”もまた、“近くのもの限定”であったことを思い出しました。

方向や離れているものを“指差し”することはありませんでした。

hidakaの持つ視覚優位という特性により、目に見えないものへの認識というのは、とても遅れていたと思います。

(→視覚優位とは?言葉の遅れが目立つ子の認知の特性は視覚優位?視覚優位の子どもと上手に関わる7つの方法

“指差し”ひとつで、hidakaの発達の遅れている部分、苦手な部分が浮かんできていた事に、今さらですが気がつきました。

“指差し”が出ない子の発達 何を注意するべき?

“指差し”が出ない子というのが、次に直面する問題として共通しているのは、“言葉の遅れ”であると私は感じております。

“指差し”は“言葉の前の言葉”とされているようです。

その“言葉の前”が遅れているので、自ずと言葉も遅れていってしまうのです。

では、なぜ“指差し”が出ないのでしょうか?

それは、コミュニケーション能力というのが、生まれつき弱い、もしくは育ちにくいということが考えられます。

まだ言葉を話せられない段階から、ママや周囲の大人達に、「何かを伝えたい!!」という強い気持ちが弱いのです。

その事により、自分の心の内で感じている。

つまり“興味の共有に対する気持ちの弱さ”が、この“指差し”という行動が出ない原因のひとつです。

そして、もうひとつ考えられる“指差し”が出ない原因のひとつが、“興味の限定”です。

これは、“発達の遅れ”と表現することもできるかもしれません。

“視野が広がっていない”のです。

目の前の事に関心が集中している状態で、どうして“指差し”が必要になるのでしょうか?

特定のものにしか興味が及んでいない時も、同じような事が言えます。

hidakaの場合だと、文字や数字、回転するもの、目の前にあり今見えているもの、彼のハイパーレクシアという文字や数字が極端に目に入ってくるという特性、そして自閉症児によく見られる回転するものへの興味、視覚優位という特性も絡んでいたとは思います。

それ全体を“興味への偏り”と表現できると思います。

例えば、目の前に回るタイヤがあったとします。その回るタイヤに目がいき、自分ひとりで見入っているのです。その世界だけで心が満たされているのに、“指差し”は必要ないのです。

“指差し”が出ない子にしてあげるべきこと6つ

ここまで息子hidakaの幼少期を考察し、“指差し”が出ない原因を考えてみました。

“指差し”が出ない子が、いったいどのような世界を見ているのか、何を感じているのかを考えてみました。

さて、私たちは“指差し”が出ない子に、何をしてあげられるのでしょうか?

もしかすると、“指差し”をしないというサインに早期に応えてあげることで、“言葉の遅れ”という発達障害と密接に繋がりがある問題に、悩まされずに済む方もいるかもしれません。

1.TVとはさよなら

“指差し”をしない子は、コミュニケーション能力が生まれつき低い事が考えられます。

言葉にならない言葉を使い、身ぶり手ぶりでも気持ちを伝えたい!という気持ちが弱いのです。

そんな子にTVという一方的で受動的なツールと接する時間を多用すると・・・・どんな子に育っていってしまうと思いますか?

苦手なコミュニケーションは、TVというツールで育んでいくことは絶対にできないのです。

多くの時間を、“人と接する時間”にしてあげてください。

可能な限り、顔を合わせ、目をみて、肌に触れ、笑い合い、気持ちを通わせるのです。

そのことを“楽しい”と感じてもらうことが、コミュニケーション能力を育む力になります。

2.公園へお散歩

五感を使った体験が、視野を広げることへの近道です。

ありとあらゆる神経の回路を活発化させる必要があります。

靴を履く。ドアを開け光を感じる。風の香りをかぐ。車の走る音を聞く。土の上を歩く。手を優しく握る温かいママの手。ねこが通る。砂の感触。子ども達の声。土を蹴る足の感覚。ゆれる遊具。目線を送る安心のママの目。スコップの感覚。

特別な場所に向かう必要はないのです。

特別な体験をさせなくてもいいのです。

公園に向かうだけで、子どもの感覚はまるで未知の世界へ冒険に来たかのように、刺激されるものなのです。

3.文字とセットで声掛け

“文字や数字”という情報に、鋭い程の刺激があり、興味が偏ってしまう子がいます。

ハイパーレクシアという過読症という症状です。

視覚優位という特性が強い子もいます。

どちらも“育てにくい子”と分類することができると思います。

その“育ちにくさ”から、“指差し”が出ていない事も考えられるのです。

文字とセットで声を掛ける事により、その“育ちにくい”部分を得意を利用して、支援することができます。

hidakaは、間違いなくハイパーレクシアです。

視覚優位という特性も強く持っておりました。

でも、3歳、その事を知ってからは、彼の特性に合わせ、いつも文字とセットにしたり、写真などを利用し、目で見て分かりやすくするという事を心掛け接してきました。

その事により、本人の成長によるものもありますが、認知の獲得、興味の広がりを助け、視野が広がっていったと思っております。

4.好きから広げる

“好きこそ物の上手なれ”。発達に偏りがある子というのは、この“好きなもの”というのが、ハッキリしている子が多いようです。

“好き”というのは、とてつもないパワーを持っております。

私は療育に通う事により、臨床心理の先生より、この“好きから広げる”ということを教えていただきました。

それまでは、hidakaのこの強烈な程の“好き”があらゆることへの興味をつぶしていると感じてしまっていたのです。

異常なまでに惹きつけられる“文字や数字”への興味に、怖さを感じておりました。

嬉しそうに「534!」などと、伝えてくるhidakaの言葉に、一緒に喜ぶ事ができず、沈んだ気持ちになる日々もありました。

でも、どんな働きかけよりも、この“好き”を利用した働きかけほどhidakaの関心や興味を引けるものはありませんでした。

一緒に同じ事をしてみました。

数字を探したり、文字を追ったり。

あらゆるものを、文字で表してあげました。

数字に関するもので、興味を広げられそうなものがあったら、積極的にhidakaに教えました。

“好き”から少しずつ少しずつ違う世界を広げるのです。

子どもの遊びの中に入っていくと、たくさんの“好き”を作っていくことができるのです。

5.気持ちを言葉に

“指差し”というのが自然に出ない子というのは、まだ自分の内的状況や感情を、自分のものに出来ていないということも考えられます。

私たちは言葉にしなくても、色々な感情を胸のうちに持っております。

その言葉にならないものというのを、どのように表現していいのかわからないのです。

hidakaもよく、そんな場面に出くわすと、ピタっと動かなくなり、表情がなくなり、固まったりしておりました。

自分だけではその心の内を表現することができず、共有したいという思いまでいかず、ただただ思考が停止状態になり、その情報過多の状態から、身を守っているのでしょう。

そんなときには、

「○○だね?」や「○○と思っているのかな?」というように、気持ちを丁寧に推測し、言葉に直してあげると、情報が処理され、

「あー。ぼくは今は○○なんだ。」や「○○だな。」という形で、思考を巡らせていくことができるようになってきます。

そうして、情報が処理されず、フリーズしている状況から、言葉というもので、内的な感情を処理していき、思考を巡らせていくことができるようになり、次の段階として、「こんな気持ちを共有していきたい!」というところに、気持ちを持っていくことができるようになってきます。

6.分かりやすい選択肢

“指差し”が出ない子には、“指差し”の練習が必要です。

“指差し”の練習は、言葉の練習になります。

hidakaは長い期間、クレーン現象という私の手を取り、要求を伝えようとする姿が目立ちましたが、3歳からは、私の手を掴むhidakaの手を優しく組み換え、“指差し”の形を教えました。

そして、対象のものを“指差し”する練習をしたのです。

“指差し”の形を覚えてきたら、今度は“選択”の練習です。

選択肢は2択くらいにして、「どっちがいいかな?」というように、対象のものを目の前に持っていき、示し、選択させておりました。

2択ができるようになってきたら、3択、対象のものを目の前に持っていかなくても、イメージできるようになってきたら、言葉で選択肢を示してみたり。

少しずつ少しずつ階段を登るようにして、“指差し”から“言葉”へ繋げていっておりました。

 

まとめ

hidakaの“指差し”は、定型の発達の子のように、自発の指差し→要求の指差し→感動の指差し→応答の指差しという、段階を踏んだものではありませんでした。

我が子の“指差し”というのが、未完全であったということに気がついたのは、3歳、言葉の遅れが顕著に現れ、発達障害を意識してからです。

“指差し”という発達から、あらゆる部分のhidakaの発達の未熟さを感じました。

もう一度、hidakaを1歳から育てるとしたら、私の関わりは、全然違うものになるだろうと思います。

“指差しが出ない子”が、発達障害であるかどうか?という質問には、私は答えることはできません。

でも、もしかすると“育てにくい子”である可能性は、とても高いのではないか?と今は感じております。

もし、発達障害という生まれ持った不器用があったとしても、“育てにく子”というある特定の部分に育ちにくさがあったとしても、どちらも全く育たないという訳ではありません。

その子の特性に合った関わりをすることで、“発達の遅れ”を和らげたり、手遅れにしないという道に繋げることができるかもしれません。

 

hidakaの“指差し”。

3歳からは言葉と共に、少しずつ使えるようになりました。

“指差し”を使えるようになり、繋がっていった認識もあったと思います。今の成長への影響は大きいです。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

“指差し”を引きだす為のツールとして“アンパンマンおしゃべりいっぱいことばずかんDX”使用しておりました。

視覚優位でハイパーレクシアなhidakaに、たくさんのツールを私がひとつずつ写真をとったり、絵にしたりしながら製作するのは本当に大変。

聴覚から情報をとることの弱さもあり、傍で音で伝えるということもやってあげたいと思っていたのですが、そんなにそんなに常に傍らにいて、文字や絵を音で伝え続けるという事は難しく、この可愛らしい“アンパンマンのことばずかん”に助けてもらっていました。

かねてより電子機器に異常なほどの興味があったhidaka。

アンパンマンのペンを文字や絵の上に持っていくと、すぐに反応があるというのがわかりやすく、ワクワクと楽しさを感じるようで、すぐにお気に入りのおもちゃとなるのでした。

hidakaの特性に合わせ、たくさんの物の名前、それだけでなく様々な概念を伝える事ができたと感じております。

ご参考に。

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