折り紙が苦手な子 その原因は本当に手先の不器用さ?折り紙の苦手を克服!チェックポイント3つ

Pocket

ご訪問いただきありがとうございます。

 

年長さんになったhidakaは、幼稚園での製作はいつも一生懸命取り組んでいるようです。

入園前に悩まされた“興味のないことには一切取り組まない”という自閉症スペクトラムの特性である姿勢は、4歳の幼稚園の入園を機会に、周囲のクラスメイトに影響を受け、“興味の広がり”“社会性の向上”が見られ、期待以上の成長を見せてくれました。

これだけの成長は、児童精神科の先生も、担当してもらっていた臨床心理の先生も、もちろん傍でいつも成長を見守っていた私たち夫婦も、誰も想像していなかったと感じています。

入園前、臨床心理の先生に、私がこのhidakaの“興味の偏り”と“興味のないことに取り組まない姿勢”に悩み、「この先、どうサポートしていってあげればよいのか?」ということを相談すると、

「きっと幼稚園に入園したら、先生達が今のお母さんと同じ状況に置かれ、色々工夫したり、悩んだりすることになると思います。幼稚園に入ったら、幼稚園でのことは、先生にお任せするというので、私はいいと思いますよ。」

というアドバイスでした。

先々の事を、不安に思い、今のhidakaから想像できるhidakaの未来の姿を思い浮かべ、今、どうしていけばよいのか・・・というのを日々悩んでおりました。

でも、私の心配はどこへやら、hidakaはこの“みんなで何かを作る”ということに楽しさを見いだし、“一生懸命取り組む”という求められている姿を感じ、その期待に応えられるようになっていったのです。

そんなhidakaの成長を迎え、私はhidakaの“興味の偏り”と“興味のないことに取り組まない姿勢”には悩まなくなっておりました。

もちろん、幼稚園の担任の先生も、その“製作を行う”という場面で、hidakaにどのような対応をしてあげればよいのかということでは、困っていないようです。

年長になり、3度ほど担任の先生からお電話をいただき、「幼稚園でこんな事がありました。」という報告を受けています。

先日もその“報告”の電話を受けて、いつものように「そんなことがあったのか。」や「丁寧に対応していただき、ありがとうございます。」と伝えていたのですが・・・・ふと。ある事に気がついたのです。

その少ない頻度の“報告”の中で、なんとも何度か話題に登る“折り紙製作”。

そうです。hidakaは“折り紙の製作”のときに、先生の目に留まることが多いようなのです。

1度目は

「折り紙の製作をみんなでしていたんですが、hidakaくん難しかったみたいで、他にも何人か難しく感じている子がいたので、集めて個別に教えていたんです。「できたね!」とみんなで喜んでいたんですが、hidakaくん何か気になったみたいで、全部バラしてしまって、また元の紙に戻してしまっていたんです。それで折れなくなっていて泣いてしまって。「大丈夫だよ。もう一回作ろうか?」と、もう一度一緒に作り直して、大丈夫になったんですけど、お家に帰ってから何か言っていましたか?」というものでした。

hidakaは、特段気にしている様子もなく、元気だったので、「大丈夫ですよ。ありがとうございました。」と応えた事を覚えています。

そして、2度目の今回

「今日、折り紙の製作をしていて、hidakaくん難しかったみたいで、お隣のAちゃんに教えてもらって作成していました。完成した後に一緒にAちゃんに「ありがとう」を言いに行ったんです。頑張っていましたよ!」という内容でした。

・・・・一度目の報告の時には、「“折り紙”苦手なんだな。」とは思いましたが、何人か出来なかった子がいたとのことだったので、「苦手な事もあるか。」という軽い認識でした。

でも今回の報告では、「クラスの大半は出来ているのかな?」というニュアンスに聞こえました。

“折り紙の苦手”が・・・・少し際立ってきているのかもしれません。

 

“折り紙の製作”が苦手というのは、hidakaが生まれながらに持った苦手が表面化してきたもののひとつにすぎないのかもしれません。

些細な事なのかもしれません。苦手な事があってもいいとは思います。

 

でも・・・・

その根底には、何か今後も影響が出てくる苦手である可能性があり、先々のつまづきの原因になってしまうかもしれません。

hidakaが“折り紙製作”で「何に困難を感じているのか?」

それを感じることによって、その困難を小さな階段にしてあげ、家庭でもその苦手を補えるように働きかけることによって、今後もその対処法が何かに生かされていくのかもしれないのです。

じっくり今回の“折り紙苦手”の問題を、見詰めていく必要を感じました。

 

折り紙が苦手な子 その原因は本当に手先の不器用さ?折り紙の苦手を克服!チェックポイント3つ

スポンサーリンク

折り紙を上手に折るには、どのような能力が必要なの?

紙を折り、動植物や生活道具を作る“折り紙”。

必要な能力は大きく分けると3つです。

1.手先の運動コントロール

折り紙が得意な子というのに、共通しているのが、この“手先の器用さ”です。

手先が細かく思ったように動く人というのは、細かい作業や糸の絡まりなどもあっという間に解くことができ、周囲に「手先が器用だね。」と称賛されたりします。

紙の端を揃えたり、端を三角に合わせとがらせたり、紙を破らず立体的に展開する際に、手先を細かく思うように動かせる器用な能力は、“折り紙”の仕上がりに違いが生まれます。

2.左右の手の協調動作

折り紙を上手に手際よく折るには、左右の手というのが別々の動きを、必要に応じてスムーズに行うことができる能力が必要です。

子どもに教える折り紙の折り方を調べて見ると、この左右の手に役割を教えるというのが、折り紙上達のコツというものがありました。

大人は何気なく出来てしまっていますが、折り紙が苦手な子に1から教える際に、紙を抑える手と、折り目をつける手が必要だという事を教えると、作業がしやすくなるのです。

この左右の手、指の協調動作は、“折り紙”において、きれいな折り目をつけるのに必要不可欠です。

3.視知覚(形の捉え)・空間認識能力

視知覚とは、目で見たものを情報として脳に届け、その情報を把握し、認識する感覚のことです。

その目から入れた情報を把握、認識する能力には、個々でその処理速度や精度に違いがあり、その処理能力を“空間認知能力”と呼んでおります。

あるものがどのような位置にあり、その実態がどのような状態に置かれているかということを理解する能力です。

物の位置・方向・姿勢・大きさ・形状・間隔など、物が三次元空間にどのような状態でいるのか、周囲との関係をすばやく把握、認識する能力。

人によって異なるようで、その速度が通常よりも遅いと、瞬発力や細かい動作が必要とされる場面で、運動音痴や不器用という形で苦手として感じられることがあるようです。

折り紙の場面では、紙を折りながら、常にその段階ごとでの完成予想図と比較を続けることになります。

これは、空間知覚の再現(認識したものを形にすること)になります。

そして、幼稚園の“折り紙製作”の場面では、幼稚園の先生が子ども達と向き合い、子どもからは見上げる位置で折り紙の見本を示していくのが一般的になっております。

このような三次元空間での指導では、幼稚園の先生が見せてくれる見本と、目の前の自分が折っている折り紙との関係をすばやく把握していくことが必要になります。

折り紙の苦手を克服!チェックポイント3つ~hidakaの場合~

“折り紙製作”で必要とされるスキル3つを、ひとつずつhidakaに当てはめ、検証していきたいと思います。

☑チェック1 “手先の運動コントロール”はどうでしょう?

hidakaに目立った手先の不器用さというのは、今のところ私たちは感じておりません。

hidakaが“発達障害グレーゾーン”として、幼稚園に入園したときに、まだ3年目の若い担任の先生に、家庭訪問のときに言われました。

「ひだかくん、先日工作をしたんですが、すごくきれいに作っていて。器用なんですね!驚きました!」と。

その“きれい”というのは、周囲と同じくらいに出来ていたという程度だったと思います。

発達に心配がある子というのを聞いて、担任の先生が想像したのは、自分が受け持った事があるグレーゾーンの子が基準だったのかもしれません。

hidakaが折り紙を折っているところを傍で見ていても、「端と端を揃えてねー。」と声を掛けると、手先を上手に使い、端を合わせることに難はないようでした。

うん。課題はここではないようです。

☑チェック2 “左右の手の協調動作”はどうでしょう?

この左右の手の協調動作も、特段普段の生活で気になるようなことはありません。

hidakaはピアノを習っているのですが、毎日30分~40分、ピアノに向かい、左右の手を指を動かしております。

集団のレッスンに参加しているのですが、同学年の子達に遅れをとる姿はありません。

左右の手、指の協調動作についても、hidakaが折り紙を折る傍で見ていて、経験不足によるぎこちなさはありますが、左右の手の使い分けを教えると、特別気になる不器用さは感じませんでした。

うん。課題はここでもなさそうです。

☑チェック3 “視知覚(形の捉え)・空間認識能力”はどうでしょうか?

hidakaに折り紙を教えていると・・・・ひどく“のみこみの悪さ”を感じました。

その感覚は、どちらかというと“記憶力がいい”と感じることが多いhidakaと接している私としては、何ともものすごい違和感でした。

“通じている感じがしない”のです。

ひとつの折り方でさえ、記憶できていないのです。

難しい数字のナンバーや、長いセリフを映像のように視覚で記憶してしまう脳なのに、まるで折り紙の折っている映像を頭に残す事ができていないようなのです。

これは・・・・hidakaが感じている苦手は、この“空間認識能力”に課題があるようです。

よく調べてみると、折り紙は最初はいつも四角の紙ということもあり、折っていく過程というのも、三角や四角というように、似ている部分が多く、映像で残していくことが難しいようなのです。

映像として残していく為には、「今折っている部分が、完成図のどの部分になっていくのか?」というのを、常に想像して一致させていくことが必要で、全体図が見えないと、なかなか記憶に留めておくことが難しいのです。

なるほど・・・視覚優位な私ですが、確かに折り紙、得意ではありませんでした。

確かにどの過程も、映像が似たり寄ったりで、本当に記憶して折ろうと思うと混乱します。

子どもの頃に熱中した記憶もありませんし、大人になった今では、記憶に残っているものが、定番の鶴しか折ることは難しいと思います。

・・・・hidakaの気持ちがわかりました。

それでも、もう少しひとつずつの完成に気持ちを入れれば、園児に向けて教えてくれている幼稚園での製作です。なんとか出来そうな気もしますが・・・・

その記憶しづらいということも踏まえ、hidakaに教えていると・・・・

もうひとつ。彼の持つ苦手に気がつくことになりました。。。

それは、私が言い放った一言で気がつきました。

「ひだか!聞いてるの!??」

hidakaに折り紙を教えていると・・・・何だか胸の奥からフツフツとイライラが湧いてくるのです。

そのイライラの原因は・・・・

彼が私の話しを記憶していないから。

何ともhidakaにわかりやすく説明しよう!という私の気持ちを込めた言葉は、hidakaの耳に入ることなく、ふわふわと宙を舞い、

同じ事を何度も何度も言う事になるのです。

最初はいいのです。

優しく丁寧に教えていました。

でも、「あれ?さっきも言ったよね?」「ここでは何を気をつけるんだった?」「この形覚えておいてっていったよね?」

段々と、「どうしたら私の言葉がhidakaの耳に入っていくんだろう?」と、力が入っていきました。

一方hidakaは、「あれ?わかんない。」と私の顔を見て「てへへ。」という様子。

ひとつひとつを毎回「どうするの?」や前回と同じ間違いをそのままやってみせるのでした。

段々、hidakaもその“折り紙特訓”というものから逃げたくなってきたようで、ただただその時その時言われてる事だけやって、言われたとおりに仕上げた紙飛行機を飛ばして喜んでいました。

その姿に、“折り紙を折れるようになりたい”という思いは皆無で、私の話しを心に留めず、ただただ言われたとおりに流しているように感じました。

苦手な事は、少しずつ好きになっていってくれれば・・・・と、繰り返し何度でも付き合おうとは思っていたのですが、もう一度やってみようと誘うと・・・・何の進歩もなく、まるで0に戻っているのです。

優しく少しずつ、一緒に楽しくと思い、テーブルに向かったはずなのに、私は自分の怒りの声で我に返りました。

「ひだか!聞いてるの!??」

びくっとなり、とたんに“折り紙”=“楽しくないもの”に。

あぁ。やってしまいました。

込み上がった思いは抑え、その日はとりあえず、出来上がった紙飛行機で、楽しく一緒に飛ばして遊び、仕切り直す事にしました。

何が原因でこうなってしまったのかを調べていると。。。

どうやら、「見る」ことと「聞く」こと、この2つの感覚を同時に使う事が苦手という特性を知り、納得できるものがありました。

幼稚園でも先生の話しを聴きながら、折り紙を折るということが、難しかったのかもしれません。

“折り紙の苦手”を解決する為にすべきこと3つ~hidaka編~

克服法1 完成品へのイメージ化の強化

折っていてもどう出来上がったいくのか、イメージが湧かない事。これが、hidakaが折り紙の折り方を記憶できない要因になっております。

たくさんのパターンを知り、いくつか記憶していくことができれば、今折っている部分が、完成品のどの部分になっていくのかをイメージすることができるようになっていき、折り方の過程を長期的な記憶として、留めていくことができるようになります。

完成品に近づいていく過程を、イメージしていくことにより、映像化していくことができるのです。

それには、完成品を一度開き、今折っている部分が完成品のどの部分になっていくのかを見せながら、折り紙を折らせるという方法で、丁寧に記憶やイメージ化に働きかけるのが効果的です。

記憶する為に、今折っている部分が完成品のどの部分なのかを関連付けていく必要があるのです。

克服法2 「見る」感覚を使う時と「聞く」感覚を使う時間を分け「聞く」を補助する

工程をここまでと区切り、「見る」という感覚を使う時間と「聞く」という感覚を使う時間を分けて、同時に2つのことをする時間をなるべく少なくなるように、配慮する必要があります。

その為には、気持ちが“折り紙”に集中している必要もあるので、机の上を片付けたり、テレビを消したりすることはもちろん、教える側も、「見てね。」「○○するんだよ。」「ここポイントね。」というように、耳に残るように説明をしていくと効果的です。

克服法3 “折り紙”への苦手意識を回避

「自分は折り紙は苦手」という苦手意識も、hidakaの“折り紙苦手”には、影響しているように感じました。

周囲よりも出来なかったという感覚は、私たちが思っている以上に、自信をなくすもので、「ぼくはこれはダメ。出来ない。」という先入観が、その苦手を補おうという気持ちを削いでいるいるように感じました。

なので、苦手を得意で補いながら、「出来たでしょ~。hidakaは出来るんだよ!」という成功体験を重ね、「ぼくは出来る。工夫すれば出来るんだ。」という道を切り開くことができるように、導いてあげる必要があります。

その為に、“折り紙”では、手伝うことはあっても、最後の仕上げは自分で。

「苦手だと思っていたけど、自分で出来た!」という満足感と達成感は、自信になり、多少の困難はあっても、諦めずに取り組む姿勢に繋がり、その姿勢が“自分のやり方”というのを生みます。

“苦手からの克服”に必要不可欠なのは、“自分のやり方”なのです。

 

まとめ

“折り紙が苦手”ということを聞くと、一般的には「話しを聞いていない」や「手先が不器用」という原因で片付けることが多いようです。

“空間認知能力”に着目されることは少なく、子どもに合った説明に変えるという働きかけはあまりされないようです。

様々なタイプがいる中で、ひとりずつその認知の特性に合わせて説明をしていくという対応を、通常の教育の中で求めていくことはできません。

大多数の子が理解できるのであれば、やはり“出来ない子”というのは、能力がない訳ではなかったとしても、能力がないと見なされてしまい、置いていかれることも仕方がないのかもしれません。

でも、私たちは知っているのです。

“能力がない”訳ではないことを。

私たちには考えてあげることができるのです。

どうすれば、“能力を発揮できる”のかを。

どういう説明、働きかけに変えれば、理解し記憶に留め、本来の力を出せるのか。

私たちが丁寧に我が子の特性を知り、その対処方法を考え、働きかけていくことで、ゆくゆくは我が子が自分で自分の特性を知り、必要な情報を知り、自分で工夫する事が出来るようになり、自分の能力を発揮していくことができるようになっていくことが、目標なのです。

自分の特性を知る。

苦手が苦手ではなくなる。

自分に合った学習方法を模索できるように。

自分に合った方法で、情報を収拾、処理していき、問題解決や生活、人生を豊かにできるように。

意欲的に、自信と満足感で満たしていく学習を助けることによって、その自己肯定感で、人生の荒波を超えていくことができる“強い心”を育てたいのです。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

 

“折り紙の苦手”に注目することで、その子が直面している困難に気がつく事もあるかもしれません。

ご参考に。

 

 

Pocket

スポンサーリンク


スポンサーリンク


Difficult children 人気記事