発達障害グレーゾーンの子の幼稚園選び 幼稚園選びは何を基準にしていますか?受け入れてくれるだけではなくよくみてほしいところ5つ

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幼稚園での生活が今安定しているhidaka。行き渋ることもなく、何かトラブルを起こす訳でもなく、お友達と遊び、行事も楽しみ周りの子と同じようにみえているのではないかと思っています。

でもはじめからこんなに平穏な毎日があったわけではないのです。

乗り越えてきたものがあるから今がある。

今日はその中からわたしたちの“幼稚園選び”のお話をしたいと思います。

 

発達障害グレーゾーンの子の幼稚園選び 幼稚園選びは何を基準にしていますか?受け入れてくれるだけではなくよくみてほしいところ5つ

発達障害の認知が広まり、幼稚園入園前に自分の子どもが“発達障害グレーゾーン”・“発達に心配がある子”であることがわかることが増えてきているのではないでしょうか?その場合の“幼稚園選び”というのは、「ぜひ我が幼稚園に入園を!」のお客様の様子から一変し、「我が子を受け入れてくれませんか?」というお願いをする立場に変わってしまうのが現実です。

幼稚園側では“発達障害グレーゾーン”の子を差別しているわけではないのです。すべての子どもに平等に教育の機会をと考えている幼稚園が多いのではないかと思ってはおります。

でもそこには幼稚園側でどうしてもすべての子どもに平等に教育の機会を与えるには難しすぎる切実な理由があるのではないかとわたしは自分がhidakaを連れて、“発達障害グレーゾーン”であることを包み隠さず“幼稚園選び”の活動をする中で感じました。

ここではその活動の中から感じた受け入れてくれるというだけではなく、安定した幼稚園生活を送るためによくみてほしいところを5つ紹介します。

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1.子どもの特性と合っているのか

一口に“発達障害グレーゾーン”と言ってもいろいろなタイプの子がいます。

hidakaの場合は自閉症の特性を持つタイプ。言葉の遅れが目立ち、コミュニケーション能力が実年齢よりも育っていなくどのくらい先生とお友達と関われるかわかりませんでした。新しいことに抵抗があり、すぐの参加は難しく、その間無理強いすることなく見守ると自分から加わり、慣れればそれなりに能力を発揮することができます。決まったパターン化されたことに安心し、それによりのびのび自分の力を出すことができます。

こんなタイプの子はどうでしょうか?療育先でhidakaと同じグループのAくん。ADHDの特性を持つタイプの子でした。hidakaと同じ歳の子でしたが、訓練を受け一年待ち年中から“幼稚園選び”をすることに。自分の行動の抑制が苦手なタイプで、多動という言葉通り、教室にAくんがいると弾け飛んでいるイメージです。ひとつの遊びに熱中することなく、あれをやっては弾け、これをやっては弾け、動きがとても激しいものでした。

よくhidakaとAくんは対照的なものとして感じました。

それぞれの子の特性をよくみてください。hidakaは結局2つの幼稚園のプレに参加しましたが、そのうち遊び中心の幼稚園ではなく、お勉強系の幼稚園にしました。当初hidakaの社会性が育っていなかったときにルールで固められた幼稚園よりも、思いっきりのびのび遊ぶ幼稚園がよいのではと思いプレ幼稚園をひとつ増やしたのですが、実際参加してみるとhidakaにとっては臨機応変にのびのび遊ぶ方が難しかったのです。自由に子ども同士遊ぶ機会が多いというのは、子供らしく自由に出来ると感じますが、とても社会性を必要とすることなのです。

2.発達障害グレーゾーンと伝えた時個別に対応してくれましたか?

これは幼稚園の受け入れ態勢がどのくらいあるのかを知ることができるのではないかと思います。“発達障害グレーゾーン”“発達に心配がある子”の場合に専属で相談に乗ってくれる先生がいるのかということです。担任の先生以外に幼稚園の中で力がある人が共に考えサポートしてくれる体制にあるのかということです。担任の先生は多くの園児を抱えています。“発達障害グレーゾーン”や“発達に心配のある子”だけに多く気をとられて引っ張られていると他の園児の親からももしかしたら苦情がでるかもしれません。そうなると手厚くサポートできなくなり、困った状況に陥るのは我が子です。担任の先生と一緒に考え、時には加配の先生を配置したり気をつけてみてくれる人は絶対に必要です。

hidakaは現在通う幼稚園では一般の子の面接とは別に教頭先生と入園担当の先生が個別に面談してくれました。その際、“発達障害関連”の子は教頭先生が担当です。とはっきり言っておりました。心強いです。

もうひとつの幼稚園ではプレ幼稚園に入るときに園長先生との面談がありました。そこでhidakaが療育に通っていることを話すと園長先生から一言。「うちの園とは合っていないと思います。」と言われました。そのときは拒否されたようで気持ち沈みましたが、よくよく考え話しを聞いてみると充分な対応ができないというのが背景にあるようでした。そしてたくさんの子どもをみてきた園長先生。短時間な面談の中でもhidakaのタイプが遊び中心の幼稚園に合っているのか疑問があったのではないかと推測しております。

はっきり物事をいう園長先生で、冷たさを感じたのも確かですが、わたしがhidakaの発達に真剣に取り組んでいることを汲んでくれ、入園前提のプレ幼稚園に入ることを許してくれ「試してみなさい。他の幼稚園ともよく比較してくれて構わない。とにかく他の幼稚園を見に行きなさい。」と発達に刺激を与える機会といろいろな幼稚園の雰囲気を感じる機会をくれ、「言葉の遅れだけだとは思う。他の子と比較してはいけないよ。」と最後には温かくアドバイスしてくれました。

3.人手に余裕のある大型幼稚園にするのか、じっくりアットホームな小型幼稚園にするのか

hidakaが今通っている幼稚園。実は結構な規模の大型幼稚園なんです。ひとクラスの人数もクラスの数もその地域で1・2を争う大型幼稚園。そのプレ幼稚園に最初通っていたのですが、非常に不安に感じました。こんなに多くの園児を抱えている中で、hidakaのような子を迎え入れてもらいどうなってしまうんだろう。hidakaも多くのクラスメートに囲まれ大丈夫だろうか・・・これはもっとアットホームで少人数のクラスじゃないとダメになってしまうのではないだろうか?もっと幼稚園も保護者の人たちも距離が近く、温かく見守っていける環境の方がhidakaにはいいのではないだろうか・・・非常に迷いました。

でもプレ幼稚園に通い、実際の幼稚園の雰囲気を間近に感じると、大型幼稚園は人手に余裕があるのです。ベテランの先生も多いです。“発達グレーゾーンの子”や“発達に心配がある子”を受け入れている実績も多いのです。経験値が高い先生が揃っているところが多いのではないでしょうか?

療育の先生にも言われたことがあるのですが「hidakaくんは幼稚園に入って人を困らせることはほぼないでしょう。hidakaくん自身が困っていることがその困難の大半になると思います。」と。

その子のタイプによってどちらがいいのかは変わってきます。hidakaみたいなタイプの子には困っていることに気づいてもらい何らかのサポートをしてあげられる人手に余裕がある大型幼稚園が合っているのではないかとその当時選択しました。

4.本人に聞いてみる

これは複数のプレ幼稚園に参加していないとできないのですが、本人に聞いてみるのはなかなか効果的です。hidakaは一点の迷いなく今の幼稚園を選びました。意思表示がまだまだ少ない中での主張です。

今通っている幼稚園の個別の面談でそのhidakaの「入りたい!」という気持ちを話しました。入園担当のベテランの先生が「発達に心配のあるお子さんはとても敏感な一面がある子が多いのですが、その分、感と言うのがとっても鋭くて、自分のその感覚を大切にしているんですよね。hidakaくんが言っているなら“幼稚園選び”間違いはないと思いますよ。」たくさん時間をとってくれて、hidakaも遊んでもらったり、意外とその日は言葉も出てきて表情も出てきたころに言ってもらった言葉です。

5.小学校を見据えた選択

当初わたしたち夫婦が考えていた幼稚園の役割は“小学校までの道のりのひとつ”というものでした。小学生になる頃にどの程度発達するのか。どのくらい社会に適応していくのか。小学校を通常学級で通わせたいという思いでした。通常学級に通わせたいというのは障害を認めずに通常学級に親がこだわるというものではありません。それぞれの子の発達障害の傾向の度合いにより異なるとは思いますが、hidakaは発達障害グレーゾーンと健常の境界域の例なのではないかと思っております。幼稚園での過ごし方、まわりの対応の仕方、まわりの理解の度合いでその発達障害の傾向は軽くなったり、個性の範囲内に収まったり、感じ方の部分もあるのではないかと思うのです。

とくにまわりの理解がとても重要とわたしは思っていて、「hidakaくんはこういう子なんだ。」hidakaのよいところにも目を向けてくれて受け入れてくれる環境。これがhidakaがのびのび自分に自信を持って輝いていくためには欠かせないことだと感じています。そんな長い目でみて幼稚園を選んでいました。小学校に入った時にも、hidakaを仲間としてみてくれる存在はとても大切なものになると思っていたのです。

小学校入学の手前まできて、その時のhidakaをみて進学の方向は決めていく予定です。でもなるようになれとはやはり思いません。特別なサポートなく暮らしていけるよう発達していく可能性があるのなら適応できるように対策を練っていくことに労力は惜しみません。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?“幼稚園選び”“発達障害グレーゾーン”“発達に心配がある子”だということを告知をすることで、あらゆる“先入観”に触れさせることに抵抗があったのも確かです。「ぜひ我が幼稚園へ」というウェルカムな雰囲気はなくなり社会の劣等生のような寂しい思いをしたのも確かです。

でも、“幼稚園選び”絶対に妥協をしてはいけません。一生懸命でいいと思うんです。よくよく子どもの特性をみてください。幼稚園の現状を感じて下さい。時には本人の感にも頼ってください。そして何より今よりも未来を考えて下さい。

乗り越えてきたものがあるから今がある。

いろいろなタイプの子がいて選択の余地がない場合もあるとは思います。でももし選択できる場面があったとしたら何を基準に“幼稚園選び”すればよいのか参考にしていただければと思います。当時、児童精神科の先生にも相談しました。すると「お母さんが決めていいと思いますよ。幼稚園はだめだったら変えればいいんです。」と言ってくれ幼稚園選びに間違いがあってはいけないと真剣になり過ぎているわたしは「だめなら変えればいい。」と気持ち軽くなったのも確かです。療育の心理の先生は「地域が運営している幼稚園であれば発達に心配がある子を個別に集めて対策してくれるところもありますよ。」と情報をくれました。

でも児童精神科の先生も療育先の心理の先生も親ではないんです。

自分の患者の担当の子どもにどうしてあげるといいのかという視点で考えてくれます。親身になってはくれますが、それは親の視点とはやはり違うものなのではないのかと思うのです。

ここならば我が子を預けても安心だと思える幼稚園みつかることを祈っております。

 

お読みいただきありがとうございます。

 

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