ご訪問いただきありがとうございます。 hidakaは自分の名前をすらすら書きます。お友達の名前も歌詞も曲名もス […]
ご訪問いただきありがとうございます。
hidakaは自分の名前をすらすら書きます。お友達の名前も歌詞も曲名もスラスラ書くので50音のひらがなとカタカナを完全にマスターしているようです。絵本の文章を5歳のわりにはスラスラ突っかからず読みます。簡単な漢字(日常で出てくるもの)を突然読めてビックリすることが多々あります。・・・文字や数字、ましては漢字なんかは特別教えていないんです。日常のあらゆる場面で吸収してしまうんです。この吸収力はスポンジが水を吸うかのようにするするするする。話し言葉やコミュニケーションを教えるのは石と水のようなので・・・反動でしょうか大変面白く感じます。
ひらがなと絵が描いてあり、欲張りに英語も書いてあるつみきを持っております。1歳のお誕生日にいただき、それから絵をみせて「りんごだねー」や「みかんだねー」と話しかけていました。
でもhidakaが得意になってもってくるのは“ひらがな”の面。
「あ!」
「か!」
「み!」
「3(さん)!」
「5(ご)!」
と続々と覚えていくではありませんか。少し面白くなって一通りこれは「“み”だね。これは“ま”だね」など触れた記憶はあります。
でも熱心に教えた記憶なんてないんです。
一方で絵の方に注意を向けるのはとても難しく、その頃どんなに熱心に注意を向けても裏返されひらがなの面ばかりに気を向けるのでした。
何も発達に疑いはなかったので、「あーこの子は文字が好きなんだな。」と夫婦でそのことを面白く思うくらいでした。
お友達の子が同じつみきの絵の方を向けて、嬉しそうに「りんごー」など言っている姿をみて「?」hidakaはちょっと変わっているのかな。と個性を嬉しく思うくらいでした。
嬉しく感じるくらい文字・数字に関しては驚異的な興味と吸収力で教えていないのに書けるようにまでどんどんなっていったのです。
3歳の健診でひっかかり、これが自閉症児の特性のひとつであることを知りました。
その瞬間からこの文字・数字大好きな個性はわたしの中で誇らしいと同時に寂しいものにもなってしまいました。
後にこの読み書きの能力が一般の子供より突出しており、低年齢で文字や数字や記号を覚えることを“ハイパーレクシア”と呼ぶことを知りました。
ハイパーレクシア!熱心に教えたわけではないのにいつのまにか読めるようになっていた文字や数字 それは症状なのでしょうか?
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ハイパーレクシアとは?
年齢相応以上の単語解読能力を持つこと。話し言葉を理解するのが困難な場合もある。早熟な読解能力にかかわらず、コミュニケーションに苦労する場合がある。発話の習得は丸暗記と反復によって行われる。
言語習得時には単語や文を反復するなどのオウム返しをすることが多いようです。また、多数の語彙を持ち、物や絵を認識できたとしても、それらの言語能力を有効利用できないことが多く、自発言語に乏しく、実用的な会話の習得は遅いのが特徴です。
ハイパーレクシアの子供は「誰?」、「何?」、「どこ?」、「なぜ?」、「どうして?」といった質問に答えるのことに苦労することが多く、多くの子供が4歳から5歳にかけてコミュニケーション能力は格段に上がるが、ハイパーレクシアの子供とそうでない子供を比べると、ソーシャルスキルの発達で遅れを取っている姿がみられます。
・・・・これはhidakaの事です。何もひとつも否定できません。hidakaが自閉症の疑いがあるとわかったとき、たくさんの本を読みました。たくさんの事例をネットで検索しました。でも、どこかこれはhidakaには当てはまらないなぁ・・・hidakaは何なんだろうと疑問は深くなるばかりでした。“育てにくい子”を題材にした本を読みこれはある意味当てはまるなぁ・・・と行ったり来たりしたことがあります。
hidakaは“ハイパーレクシア”です。
ハイパーレクシアは3つのタイプに分かれる
1型:非常に幼少の頃から文字を読める定型発達の子供。
2型:断片的技能として非常に幼少の頃から文字を読める自閉症スペクトラムに含まれる子供。
3型:非常に幼少の頃から文字を読むことができて、自閉症スペクトラムに含まれないが、自閉症のように見える特徴や行動(それらは成長すれば消える)がある子供。
実は1型の子は知り合いの子のことではないかと思っております。hidakaが文字・数字に驚異的に興味があるという話をしたときに、「うちの子もよー」とその子のママと二人で“ハイパーレクシア”あるあるで盛り上がったことがあります。
でもその子に会ってみるとhidakaとは違うタイプであるとすぐに感じました。コミュニケーションで苦労することがないのです。一部過敏な部分や気難しいところもあるようですが、目が合いにくかったりすることは一切なく、探究心がすばらしいとても賢い男の子でした。
2型の子はきっと療育で会ったことがあります。その子のお母さんとも“ハイパーレクシア”のことで苦笑し合いました。文字や数字に引っ張られ、肝心な事を教えるのが難しいという共通の悩みでした。文字や数字をうまくつかった興味の広がりを療育の心理の先生に教えてもらったりしていました。
そして3型。自閉症のように見える特徴や行動が成長と共に消えていく。そういうパターンもあったのです。5歳を迎え自閉症の特徴が薄くなってきているhidaka。もしかするとこの3型になる可能性を私たちは追い求めているのかもしれません。
まとめ
“ハイパーレクシア”と聞いて、何やら恰好がいいものなのかと実は期待してしまいました。でも話し言葉の理解が困難だったり、コミュニケーションで苦労をしたり、実年齢よりソーシャルスキルの発達に遅れをとっていることはやはり“ハイパーレクシア”という症状だったのだなと今は思っております。
hidakaには3歳の頃から困った行動や、こうして欲しいということを言葉で説明するよりも絵や文字で「書いてあげる」ということをしてきました。
これは“ハイパーレクシア”の子には有効な働きかけであるようです。
実際hidakaの困った行動やこうして欲しいは「書くこと」によりよく伝わりひとつずつ解決させてきています。5歳を迎え過ごしやすくなっているのもその土台があるためだと思っております。
そして“ハイパーレクシア”の子どもに言葉を習得する工程は、中学生が初めて英語を習得するときの方法に似ていると聞いたことがあります。
それを意識して書き言葉とともに文法のルール(パターン)を示していくのが近道かもしれません。
わたしはhidakaに紙に文法のルール(パターン)を書き示すことはありませんでしたが、無意識にまずは型を覚えさせて、そこから単語の置き換えをしていくという方法でhidakaに言葉を教えてきました。それが実際に近道だったのです。
ご参考にしていただければと思います。
お読みいただきありがとうございます。
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