発達障害の診断は出ていません 発達障害グレーゾーンの子を療育に通わせるときの心構え5つ

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hidakaは3歳から4歳まで2年間療育を利用していました。

5歳になり幼稚園に適応したので担当の心理の先生と相談し療育を終了にしました。

コミュニケーション能力や言葉の使い方、緊張しやすい部分など心配な要素はまだあるのですが、自宅での関わりや幼稚園での刺激、周囲のお友達、習い事という日常の中で意識して成長の場面を与え見守っていこうと思っております。

その日常のなかで成長していくことができると思ったので終了にしました。

発達障害の診断は出ておりません。その中で療育に通うという事、私の中では何度も葛藤しておりました。療育に通うという事は克服しなければいけない課題があるからなのです。克服するべき課題をみつけその対策を考えてくれるところが療育という場所なのです。

療育”は利用する場所という心構えが必要なのではと思っております。

 

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療育とは

障害を持った乳幼児や児童が社会的に自立することを目標にして行われると治療・育成・保育・教育。

 

発達障害の診断は出ていません 発達障害グレーゾーンの子を療育に通わせるときの心構え5つ

 

1.信頼できる場所に通わせる

発達障害グレーゾーンの子は発達障害の疑いがあるということです。診断が出ていなくてもよくよくその子を知っていくことによって、診断をつける必要性が出てくる場合もあります。療育はその成長の経過を診てもらう場所でもあるのです。医療機関と連携している療育施設がよいのではないかと思います。療育での様子を医師が感じ取り、本当の意味で発達障害なのかを判断してもらわなければ本当に信頼できる診断とは言えないのではないでしょうか?短い診察の時間と私たち親の告知だけでの診断なんて受け入れられるはずがありません。

2.課題を見つけるのが役割だということを知っておく

療育とは障害であるまたはなりえるであろう課題を見つけ、その課題が社会的に自立できるように解決させるよう治療という育成や教育を行う場所です。担当の心理士さんは我が子の“見えやすい課題”だけでなく、“見えないところにある課題も見つけてくれようと関わってくれます。でも相手は子どもなんです。見えない症状を訴えるわけでもないのです。「それはこういうことなの?」と聞いても真意はわかりにくいものなのではないでしょうか?

hidakaはグループの療育に参加していた時、名前を呼ばれても返事が出来ませんでした。「これは恥ずかしさからでしょう。」ということでみんなの返事を拍手で認めるということと、名前を呼ばれた時に小さくても反応があったら誉めるという育成をしてもらっていました。この返事をしないというのは“見えやすい課題”。

でもある日心理の先生にこんなことを言われました。「hidakaくんはもしかすると固い場所に座るのが苦痛なのかもしれません。」

また別な日にも「走り方が少しへんなときがある?いや・・・このくらいの年の子なら相応かな・・・」と心理の先生も迷いながら教えてくれたこともありました。

見えない課題”を見つけてくれようとしているのです。でもhidakaはいつも固いイスに座り静かに食事をしています。走り方は普段まっすぐ走るときは気になりません。とってもきれいなフォームではありませんが、陸上をやっているわけではないので人並みなのではと思ったりしました。

心理の先生はお仕事してくれているのです。何か感覚の過敏のようなものがあって、こういう行動に出ているのではないか。身体的な使いにくさのようなものがhidakaに潜んでいないか診てくれているのです。

でも・・・hidakaの感覚の過敏や身体的な発達に心配がなかった私は少し神経質な感じがしました。心理の先生にそう言われると本当にそうなのではないのかと思ってしまう私もいました。

実際は今でもhidakaは固いところに座れるし、身体的な発達は普通なのではないかと感じています。

課題を見つけるのが仕事なんです。批判的に思っているわけではありません。分かりにくいものだと思っております。真剣に診てくれていると思っております。でも課題を見つけるのが仕事なんだと知っておき「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない」ということを知っておく必要はあると思います。

3.利用しても利用されるな

療育の施設も営利団体なんです。今は病院だってそう感じるところが増えてきていますよね。非営利の公共の施設とかではないということを意識することが必要な時も発達障害グレーゾーンの子をもつ親には必要なのではないかと思います。

特にグループ療育の場ではその発達障害の傾向の程度によって我慢しなければいけないこともあるでしょう。

hidakaの場合は発達障害の傾向が自閉症の傾向でその程度も軽く心理の先生がびっちり付かなくても過ごせてしまうのでたまに手がかかる子に先生がびっちり付いていると「何しに来たんだろう・・・」と思う事も正直ありました。

心理の先生もhidakaと関わるときには「癒されるわー」とふっと息抜きしている様子のときもありました。人間なんです。我が子に癒されるとは幸せなことです。hidakaくんは「かわいいんだよ」というのを悩める私に教えてくれているというのもあるんだと思います。

でも「何しに来ているのか」というところに焦点を置き考えると・・・少し“いいお客さん”になりすぎている感もありました。療育の施設をうまく利用できるかできないかも親に掛かっているのではないかと感じるのでした。

4.いろいろな障害またはその傾向を持っている子がいます

療育に行くことはわたしの中で安心できる場所でした。hidakaの発達の事を一緒になって考え、対策を考え、共に見守ってくれる。心理の先生は愛情持って接してくれるし、hidakaも楽しそうに参加したり、ごねたり上手くできなくてもみんなお互い様。温かく応援してくれるし、心理の先生がプロ対応してくれます。悩めば話しを聞いてくれこういう考えもありますよと教えてもらい、子どもの日々の暮らしの中で見えた気になる部分もどう対応すればいいのかプロの意見を聴かせてもらえます。周りの目を気にしなくていいというのはこんなにもリラックスできるんです。

わたしだけではなく皆さんそのような気持ちで療育に通っていると思います。

いろいろなタイプの子がいました。場面切り替えができずいつまででも泣いてしまう子・人との距離が掴めずとても近くなってしまう子・落ち着きがなく弾け飛んでる子・表情がなく言葉がない子

療育の場ではみんなお互い様で安心できる場所であれればいいなぁと当時思ったりしておりました。

乱暴な子がいたらhidakaを守りたいという思いからどう思ったかわかりませんが、我が子のようにとはいきませんが仲間のように思っていました。

関わりをすべて心理の先生に任せて遠巻きでみているというのではなく、私も周りの大人として関わりみんなを応援しておりました。

そんな温かい気持ちで通う事で、hidakaも温かく迎えてもらっていたのだと思います。

ぜひこれから療育に通おうかなと思っている方にはいろいろな障害またはその傾向を持っている子たちが社会的に自立しようという思いで通っていることを意識していただければと思います。自ずと関わり方が変わってくるのではないでしょうか?

5.子どもにとって今何を優先すべきか常に考える

療育を終了にしたhidaka。その判断は最終的には私が夫と相談して決めました。

心理の先生が幼稚園を訪問したときに適応しているという判断だったこと。幼稚園の先生が特別hidakaに個別に対応していないこと。幼稚園の先生が療育に通うべきかは心理の先生とお母さんにお任せすると言ってくれたこと。家庭で特別hidakaの対応で困っていることがなくなったこと。療育というそのhidakaの特性に手厚い場所ではなく、習い事の場という社会で社会性の発達を刺激しつつ好きなことを伸ばしたくなったという想い。

以上の事から心理の先生に療育を続けるべきか迷っていると相談したのは私からです。療育の施設としては(hidakaが通っていた施設の場合)軽い発達障害傾向の子どもも多くいる施設だったので「もうこなくていいです!」という判断はしていない様子でした。いつも私が迷い相談するとアドバイスしてくれるという形でした。

心理の先生はベテランの先生で会社に属してはいるけど、「わたしはこう思うけどね。」と本音を少し話してくれる先生だったので「わたしは療育終了にしていいと思うよ。」と言ってもらい安心して何か問題が出たらまたということで終了にしました。

でもこれが若い先生や会社に属しているという意識が強い先生であったらそう判断してくれたかはわかりません。もうひとりに心理の先生はその施設の代表のような方だったので、「終了にするの?」と少し何か言いたそうでした。若い先生はまだ勉強中というような感じで自信があるようには見えない時もありました。まだまだ専門の人が少ない分野なので若い先生の育成をしている施設も多いと思います。

あらゆる場面で、子どもにとって何を優先すべきか親の責任で自分で選択する必要性がありました。知識はないんです。でもあらゆることを判断材料に結局最後に決めるのは一番関わっている親なんです。一度療育に通うとなったからには余程の安定がないと「もうこなくてもいいです!」と言われないかもしれません。周囲の定型発達の子でもそこまで出来ていない子がいたとしても。そのことも知っておいてください。

まとめ

発達障害グレーゾーンの子の療育に通うという判断はその子の発達障害の傾向や程度にもよりますが、定型の発達に近く境界域と呼べる範囲だった場合、とても迷うものになるのではないかと思います。

でもその範囲の子に今病院や保健センター、療育施設の判断としては「療育通ってみませんか?」という促しになっています。

早期発見早期療育!その子の社会適応には療育は決して悪いものにはならないので勧めない理由なんてないんです。

決して悪いものにはならないというのは本当なんですが、療育を“いいもの”にするとなると話は別なんです。

せっかくの時間と労力をかけて、そして療育に通っているという偏見の目もあります。

いいもの”に絶対にしなくてはならないのではないでしょうか?

そして療育に依存するのではなく、うまく利用して、できれば発達障害という診断を必要としないところまで育成したいのです。

そうするには流されるようにすべてお任せで通うという姿勢では発達障害グレーゾーンの子を持つ親には足りないものがあるのではないかと感じました。

自分の意思を持って、療育を利用するのです。そして必要なくなれば終了にするという判断もまた自分ですることになるのです。

 

お読みいただきありがとうございます。

療育を検討している方の参考になれば幸いです。

 

 

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