母親だけ叩く子「私だけが我慢すれば・・・?」母親を叩く子の心理・対処法4つ

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ご訪問いただきありがとうございます。

 

先日、学生の頃から仲良くしているお友達に会ってきました。

お友達の二人目の子どもは、hidakaと同じく3歳児健診で引っかかり、現在療育に通っております。

(→3歳児健診で言葉の遅れがある子は“発達障害の疑い”からは逃げられない!?言葉の遅れが目立つ子を持った私の体験談

お友達の下の子、A太くんが持つ発達障害の傾向は、hidakaとは違い、ADHD(注意欠陥・多動性障害)の傾向があると、児童精神科の医師に診断してもらったということでした。

コミュニケーションや目を合わすということに難はないのですが、感情のコントロールが苦手で、よく癇癪を起したり、こだわりのようなものも強く、“育てにくい子”として分類されるようです。

久しぶりに会ったので、お互いに近況の報告と、今直面している子育ての悩みを話したり聞いたり。

息抜きの時を一緒に過ごしておりました。

 

そんな話のなかで、少し気になる話題がありました。

 

それは・・・・

お友達「A太、前からなんだけど、私だけにものすごく暴力的でね。もうアザができるんじゃないかってくらい機嫌が悪いと叩いたり、体当たりしてきたり、暴れて大変なんだー。幼稚園とか、療育も行きたくない!!!って毎日泣き騒いで、ほんと大変。。。お友達や先生に暴力ふるったりはしないんだけどさ。外で頑張っているみたいだから、私が我慢すればいいんだけどさ。。。」

・・・・・

私「そうかー。A子だけに気持ちをぶつけてくるんだね。大変だね。きっと一番信頼していて、甘えやすいのかもしれないね。4歳児といっても力がついてきているから、本気でぶつかられると痛いよね。。。」

・・・・・

ふと、最近ママ友達の間でも耳にする

“母親だけを叩く子ども”の話しを思い出し、気になりました。

 

本当に甘えているだけなのでしょうか?

 

自分だけが我慢すればいいと、その心の悲鳴のような行動を、受け入れるという形で放っておいて、大丈夫なのでしょうか?

後々もっと身体が大きくなっていった時に、受け止めてあげる事ができるのでしょうか?

 

“母親だけを叩く子ども”。

 

いったい何を思い、どういう気持ちで、一番大切な“母親”を攻撃するということをしているのでしょうか?

 

母親だけ叩く子「 私だけが我慢すれば・・・?」母親を叩く子の心理・対処法4つ

 

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“叩く”という行為はなぜ起こるの?

子どもが他者を“叩く”という行動に出ることがある時期というのは、一般的には、感情のコントロールや、適切なコミュニケーションがとれない、まだ言葉の発達が未熟な幼児期の頃に、生まれ持った性格的なものも一因になり、他者に攻撃するという形で自分の身を守ろう、思い通りにしようとする形で現れるようです。

その頃の子どもの心理状況としては、想像力がまだ乏しく、相手の表情や、その場の状況を把握したり、言葉の意図を正しく解釈できないということが考えられます。

要するに、出来事への受け止め方が未熟で、それに伴う感情をコントロールすることが難しく、行動が他者への攻撃という、社会的には間違った方向へ向かってしまうということです。

“叩く”という行動自体に、相手への“嫌がらせ”という意味合いはなく、衝動的な行動である場合が多いようです。

母親を叩く子の心理

上に挙げたように、一般的には、他者を“叩く”という行動で、自分の意思表示や内面的な心の弱さにより、自分の身を守ろうとしている場合には、言葉の発達を促す事、内面的な気持ちの成長の促しにより、出来事への受け止め方が変化し、“叩く”という行動は落ち着いていくことが期待できます。

ただ、ここで考えたいのは、“母親だけを叩く”という行動に出ている子どもの心理です。

そこには少なからず“感情の抑圧”という内に籠った、心をもやもやとさせ、気持ちがスッキリとしない内的な感情が関わってきているのではないでしょうか?

本来、子どもというのはどの子もみんな、“親には好意的に見て欲しい”という欲求を持って生まれてきています。

“母親を叩く”という行動は、“好意的に見てもらう”という行動とは、真逆な行動で、その“叩く”という行動で本人の気持ちが満たされる訳では決してないのです。

“母親を叩く”という行動は、屈折した感情の表現です。

その感情の根底にあるのは、どんな子どもも生まれながらに持っている、“親に認めて欲しい”という気持ちが隠れています。

その「自分に何も“いいもの”がなくても認めて欲しい。ネガティブな姿でさえも、自分そのものは好意的に見て欲しい。」という心の叫びなのです。

 

○○できたら、○○してあげる。

○○したら、○○ね。

○○くんは、○○してえらいね。そんなあなたが大好き。

○○できて、かわいいね。

○○できたら、○○買ってあげる。

○○出来ない子は、○○してあげない。

 

特別、他の子と比較している訳ではありません。

子どもをののしっている訳でもありません。

あなたはダメな子なんて言っている訳ではないのです。

 

でも、でも、

いつもいつも“条件付きの愛”になっていませんか?

 

無条件な愛を伝えているでしょうか?

伝わっているのでしょうか?

 

どんな子どもも、親には存在自体を“全面肯定”してもらわないと、心にぽっかり穴が空き、その孤独と闘うだけで精一杯で、心を育てることができなくなってしまうのです。

 

母親だけを叩く子の“心を育てる”対処法4つ

1.子どもの暴力を止める

「私の事を信頼しているんだ。」

「“叩く”という行為をされても、母の愛は変わらないという事を証明しなくては。」

と、我が子の暴力を受け入れるという形で、放置する事は、本当の意味では何の解決にもなりません。

子どもは“親を叩く”という行為で、発散し、スッキリしている訳ではないのです。

逆に一般的な対処法としてよく聞く、やり返し“痛みをわからせる”というのも、親を叩く子の心理を理解すれば、正解とは言えないのではないかと思います。

泣いたり、「悲しい。」と伝える事も、この怒りにも似た承認欲求をどこに向けたらいいのか・・・迷い苦しむと思います。

暴力は本当は止めて欲しいのです。

「私だけが我慢すれば・・・」と、決してあきらめてはいけません。

叩く手はしっかりと抑え、全身で暴れるというのが、感情の爆発の場合は一番心のもやもやを解消する事ができ、効果があるようです。

まだ子どものうちであれば、暴れる身体をぎゅっと抱きかかえ、抑えることも可能かと思います。

そして、落ち着いてきたら、「わかったよ。そうだね。○○だね。」と、その感情の爆発の要因に寄り添い、共感してあげることが一番大切です。

そして、“叩く”という表現ではなく、言葉で伝えるという方向に導いていく必要があります。

「○○○○!!!!」と、言葉で訴えられた時には、「言葉で言えたね。じゃあもう少し○○しようか。」と、少し意思を汲んであげ、言葉で表現するという方向を強化する必要があります。

冷静になる為の方法を決めておくのも効果的です。

方法として代表的なものは、

「部屋を変え、一人になる。」

「顔を洗う。」

「水を飲む。」

「10数える。」

という、気持ちを切り替える為に、何か意識が違うところにいくものを本人と相談し、決めておくと良いと思います。

「なんで叩くの!?」というように人格の否定や、「暴力は絶対にいけない!」と叱るという対応はせずに、とにかく、暴力は止め、言葉での表現や気持ちを落ち着かせるということに、注力しましょう。

また、その“叩く”という行動が出るパターンも理解し、事前にそうならないように働きかける必要もあります。

先に約束をしたり、避けられるならばそういうパターンにならないように考えることも効果的です。

“叩く”という行動は、あきらめず積極的に止められるように働きかける必要があるのです。

2.子どもへの関わりに方向性を持つ

一部の親を叩く子の親の態度として、共通して挙げられるのが、一貫性のない対応にあるようです。

甘やかしてはいけないと、例えば何かを欲求している子どもに、「だめ!」と我慢させる。

でも、「・・・・本当にこれでいいのか・・・・?」という迷いがあったり、状況によりその態度が変化するという場合、欲求は叶っても、親は

「本当はだめなんだからね。」というように、不満そうに言い含める。

渋々、顔を曇らせ、おもちゃを買う。

抱っこする。

連れていく。

食べさせる。

というように、子育てをしていると、私も思い当たる節がちらほらあるのですが・・・。

こういう一貫性のない対応は、子どもを不安にさせます。

一貫性のある対応ができないのは、間違いが怖いから。

だから、迷うのです。

それならばいっそ、多少間違っていることがあっても構わないと心に決め、関わりへの方向性がしっかりしていることを重視しましょう。

間違っていると感じたら、すぐに変えれば良いのです。

その時その時の親の態度だけは、ぶれずに一貫した対応を。

そうすることで、子どもは安心して親と関わっていくことができるのです。

子どもを不安にさせない為には、「こういうときには、我が家はこうする!」という方向性をしっかりと決め、それを貫くことが必要になります。

子どもの成長とともに出くわした事で、対応に迷いがでたときには、その日のうちに「次また同じことがあったときには、どういう対応をするのか。」ということを決める事をおすすめします。

3.無条件の愛を伝える

“親だけを叩く子”というのに、共通している心理は、「自分をもっと認めて欲しい」という承認欲求が潜んでおります。

それに気がつく必要があるのです。

「○○してあげているし、たくさんの愛を持って接している。」や「私なりに伝えているつもり!」「母親がいない子だっているのに、十分すぎるくらい手を掛けてるよ!」という感情もあるかもしれません。

でも、我が子には“足りていない”のです。

その子ひとりひとりで、必要な承認欲求のコップの大きさは違うのかもしれません。

“親だけを叩く子”には、もっともっと無条件の愛を伝えて、その子の存在自体を“全面肯定”していく必要があります。

特に、発達障害グレーゾーンの子や発達に心配がある子、育てにくい子の子育てというのは、社会的に正しい方向に導いていかなければならない機会が、定型の発達の子よりも多く、ごほうびや行動を褒めるという形で導いていくことが多々あります。

もしかすると、条件付きで何かをさせることが非常に多くなる傾向が、一般的な子育てよりもあるのかもしれません。

私たちは、その事を知っておく必要があるのです。

定型の子と同じくらいの無条件の愛の伝え方で、足りるとは決して言えないと思います。

私たちの“愛”を、言わなくてもわかるというのとは程遠くなっている恐れがあります。

それほど条件付きで接する機会が多い事に気がついて下さい。

「なにも“いいこと”をしなくても“あなたが大切”“あなたが大好き”なんだよ。例えネガティブな姿があったとしても、ママがあなたが大好きなことに変わりはない。あなたそのものの存在をママは、あなたが生まれたときからずっと認めているんだよ。」

この気持ちなのです。

意識して伝えていく必要があります。

どう声を掛けたらいいのかわからない方は、頭をなでてあげてください。頬に優しく触れてあげてください。

「かわいいね。」

「あなたが大好き。」

気持ちを伝えるのです。

何もないときに、ぎゅっと抱きしめてあげたり、優しく膝に乗せ、抱っこすることもいいと思います。

大きくなってくると難しくはなってきますが、肩や背中を優しくポンと触れることでも、“大好き”や“わたしの大切な人”という気持ちは伝わります。

言わなくても、伝えなくても伝わるものだけでは、“親だけを叩く子”には、“無償の愛”が足りていないのです。

4.後悔している暇はない

我が子が“母親だけを叩く”という問題に直面したママの心境は、「何か今までの関わり方を間違ってしまった?かもしれない。。。」という、思いつく限りの一般的な目から見た、好ましくない関わりに、後悔でいっぱいになるという心境を予想できます。

条件付きの関わりが多くなってしまっていたということ。

対応への迷いで子どもを不安にさせてしまっていたということ。

「あぁ。。。あの時、あぁしなければ、こんなことにはならなかったのに。」

後悔して、自分を叩く我が子の悲痛な顔に、「私が悪かった。」と、あきらめそうになる気持ちもあるかもしれません。

でも、子どもの心は大人とは違い、とても柔軟です。

後悔している暇があったら、強い気持ちで、今日、たった今から大人が変わっていくことで、子どもの心は柔軟に変わっていきます。

間に合うのです。

すぐには変わらないかもしれません。

でも、焦らず、子どもの強い心を信じて、気づいたときから出来る事から始めるのです。

決して、“いいわけ”や“愚痴”ばかりを並べ、問題を先送りにし、我慢することで楽な方へ逃げてはいけないのです。

まとめ

発達に心配のある子・育てにくい子と向き合い、“幸せになって欲しい”と願い、一生懸命育てているお母さんならば、誰もが

“本当にこれでいいのか?”

“関わりに間違いがあったら・・・”

と、日々迷いながら子どもに接してしまったりすることもあるかと思います。

我が子が持つ生まれつきの生きにくさにより、目の前の事でいっぱいになり、条件付きで社会的に正しい事をさせようと、条件付きの関わりを多用してしまうことも、定型の発達の子を育てる育児に比べると、機会は多いのではないでしょうか?

でも、自分を叩いてくる我が子の悲痛な顔をよく見てください。

決して本当は叩きたい訳ではないのです。

何も発散されていません。

叩く手は、しっかりと掴み、決して離してはいけないのです。

 

hidakaは、私を“叩く”ことは、今のところはありません。

でも、この“親を叩く子”の心理を考えたときに、ドキッとする気持ちはありました。

 

hidakaへの関わりへの方向性。いつもいつもその時その時の迷いあります。

「○○できたら、○○しようか。」という関わりも、多用しているように感じます。

 

そのことに気がつく必要があるのです。

hidakaの心のもやもやが自分ではどうしようもないくらいに湧いてきて、その“怒り”にも似た思いを、いつ私にぶつけてきてもおかしくないのです。

 

一貫した対応をhidakaにする必要があります。

暇さえあれば、頬をなで、ぎゅっと引きよせ、眠りにつくまえには「あなたが大好き。」と伝え、時には「(ネガティブな一面)があっても、ママはあなたが大好き。」と、“無条件の愛”をいつも伝えることも大切です。

それだけ、hidakaは皆と同じ事をするだけでも努力して、自分の為に、ママを喜ばせる為にと、頑張っていると感じることが、傍にいてあります。

そんなhidakaを応援したいという気持ちで、私は一番の理解者でなくてはならないと思っております。

 

迷ったら、考え決めるのです。方向性はぶれてはいけないのです。

もっともっと“存在自体がHAPPY”であることを伝えていかなければいけません。

そうして、発達に心配がある子、発達に凸凹がある子、育てにくい子は、大切に応援していく必要があるのです。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

“母親だけを叩く子”の気持ちが、少しでもわかるきっかけになれば幸いです。

 

 

 

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