「言葉の遅れ以外は普通なんです!」言葉の遅れが起こってしまう本当の原因

育てにくい子|2016/03/02 posted.
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言葉の遅れ以外は普通なんです!」

耳は聞こえているようだ。身体的な発育は順調。親の表情をみていないわけではない。目が全く合わないわけではない。スプーンやフォークも使えているし、知的な障害があるようにも思えれない。落ち着きがなくあちらこちら興味が散漫しているわけでもない。

ちょっと集中力が強くて、文字や数字が大好きで興味が偏っているような気がするけれど・・・個性の範囲内なんではないの?

今きっと言葉をためこんでいるのよ。今に言葉の爆発期がきてみんなに追いつくはず!そうに違いない!気にし過ぎはよくないよね?うちの子は大丈夫!

ともし今まさにそう思い始めている方、“言葉の遅れ以外は普通”なのに言葉の遅れが起こってしまう本当の原因・・・考えてみませんか?

今考えておくことで、これから幾度となくくる不安に負けることなく、かわいい我が子の言葉の発達を優しくサポートできるかもしれません。

言葉の遅れ以外は普通なんです!」という場合言葉の遅れが起こる原因は2つ考えられます。

「言葉の遅れ以外は普通なんです!」という場合言葉の遅れが起こる原因

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1.遺伝

▼生理的な遅れ

内言語(内に溜まっている言葉)が十分あって、表出性のしゃべる能力(口や話す部分の脳の発達)も十分あるけれども、どこかの成熟が遅くて、話し言葉が遅い。

▼発達性言語障害

内言語はある。でも話す方の部分の、脳の成熟が遅い

どちらも身内の誰かに同じように言葉の遅れがあった人がいるのではないでしょうか?親戚の人や自分の親に話しを聞いてみると・・・「誰それさんも言葉が遅くて心配したけれど、今では普通に仕事しているし、おしゃべりなくらいだよ。」などというパターンです。

昔はそんなにうるさく言葉の遅れをチェックする機会もなかったようです。インターネットも普及していないので、言葉の遅れに対する心配も近所の関わりで自然と見守っていけたのかもしれません。

実はhidakaのパパのお父さん・・・この誰それさんでした。彼の場合は今も無口な方で、必要以上は話さない人。hidakaの言葉の遅れを相談すると、「昔心配されたなー」という話が出てきました。

2.接し方が合っていない

接し方というと“お母さんの関わりが足りない”とか“刺激を与える場が足りない”とか心配してしまいますが、そういうものではなく、「一生懸命子育てしているんです。周りの普通のお母さんと変わりません。」という場合に起こってしまっている接し方なんです。

▼視覚優位

自分の子供の特性をよーくみてみてください。

TVをみせるともう話しかけても全然聞こえないというくらいに集中してしまっていませんか?TVをみせると何時間でもずーっと手がかからなくなりませんか?文字や数字、看板やマークに非常に強い興味や関心を感じていませんか?

もしも思い当たることがあるならばもしかして視覚優位が強い子なのかもしれません。

視覚優位は極端なものになると自閉症の子に強くみられる特徴なんですが、社会性の障害がなく健常の範囲の子にもみられるものではないのかと思います。

子供はもともと視覚から入ってくる情報の方が処理しやすいものだと思います。幼稚園や保育園にいくと目に見えるかたちで生活の習慣などがポスターになったりしていますよね?わかりやすいです。大人でもまんがやTVで図入りで説明があると理解するのが楽になることがあったりしますよね?

視覚優位とは目で入ってくる情報が得意なんです。その視覚が強すぎるがばかりに聴覚、耳から入ってくる情報が極端に苦手に感じている子もいるかもしれません。

▼コミュニケーションしたいという気持ちが育っていない

普通に接しているんです。家事をしながらですが、一緒に過ごす時間もあるし、児童館や公園、お散歩に連れていったり、刺激を与えようと日々育児しています。話しかける機会も意識してたくさん作っていると思います。これでも足りないんでしょうか?・・・

わたしの場合なのですが、hidakaが1歳~2歳のころ、上に描いたように毎日いろいろな機会を作っていました。もしかすると家でふたりで長時間過ごすことが苦痛だったのかもしれません。

なぜかというと・・・hidakaに「コミュニケーションとりたい!」という積極性があまり見られず、どこか一方的なものだったからかもしれません。

お散歩に連れて行って、よく話しかけるんですが「・・・」無反応。歩かせると興味の元に走っていきひとり観察。すごく主張してくるわけではないのでほっとけばほっとけます。関わろうとするとすごく気力がいるんです。食事中「おいしいねー」と話しかけても「・・・」無反応。想いを共有することが難しい。

▼まちがえるのがイヤ

まだ産まれてから1年、2年しか経っていないのに・・・もう大人並みのプライド(自尊心)を持っているんじゃないかと錯覚してしまうタイプの子。全く厳しくないママやパパにさえ100%心を許し、安心して間違えたり甘え頼ることができなく自分の中の精一杯で過ごしてしまう子もいるんです。緊張しやすく、思わぬところで敏感な面が出ることもあるのではないでしょうか?

hidakaの場合なのですが、あまり甘え上手な子ではありませんでした。転んでも泣かなかったり、そんなに抱っこをせがむこともなく手がかからない子という表現がぴったり。手がかからないと日々やることでいっぱいなママはなかなか手をかけるのは難しいですよね。私は家事に集中したり他のママさんよりできていることを感じていました。お友達のお家に遊びに行くとき、手土産にパンを焼いたりできて、よく驚かれたりしていました。全く甘えがないわけではないのですが、他の子に比べると弱い方であったのではなかったかな?と今になっては思います。3歳を迎え、幼稚園のプレなど集団生活の入口で、困ったことがあったときに母親に助けてもらうという図式ができていなく、固まったり、逃げ出したり大変な思いをしました。どちらかというと自分で何とかしようという意識が強く、どうにもならなかったらパニックになり固まったり、逃げ出したりしていたんだと思います。自分で何とかしようという気持ちは言葉の発達にも影響し、私たちから教わろうという気持ちも弱かったように感じます。そんな人を頼らないという行動が「まちがえるのはイヤだから言わない」となり、言葉の遅れがひどく目立った原因になったと思います。

「コミュニケーションしたい!」という気持ちが育ちにくかったことに気付かず周りの子と同じような働きかけしかしなかったこと、甘え下手なことに気付かず安心して頼らせてあげることができず、強固に自分で何とかしようという気持ちが育ち「まちがえるのがイヤ」になってしまったこと。これがその子の特性に気付かず、接し方を間違えた結果、言葉の遅れが起こってしまった原因ではないかと思います。

接し方が合わなかったというのは、またその子それぞれの特性によって違うかもしれません。

共通しているのはその子の特性を意識せず自分がやってきてもらったような、周りの子と同じような接し方をしてしまうと言葉の遅れが起こってしまう原因になりうることもあるということです。

まとめ

言葉の遅れ以外は普通なんです!」

言葉の遅れだけが目立っている場合、脳のある特定の部分の発達に遅れがあり、その部分の発達が追いついてくれば問題なく話せるようになる場合が多いみたいです。

でももしかすると・・・走るのが遅い子や運動が音痴な子がいるように、耳で言葉を聞くこと、コミュニケーション取りたいという気持ち自体が人よりもちょっと弱い子もいるのではないかと思います。他の子と同じのように接していても苦手な部分に効果的にアプローチしないと、やっぱりできないことが他の子よりも目立ってきてしまうのかなと思います。走るのが遅ければ足を鍛える、走り方のホームを直す、早く走る原理を体で意識していくことが必要なように、言葉の遅れもその子の苦手な部分をみてあげて、その部分を小さなステップで鍛えてあげることが必要なのではないかと思います。

走り方の例のように自然と速く走るコツを自分で体感して意識することなくできるようになる子もいるんです。時間がかかるのかサポートが必要なのかは個人差があると思いますが、その苦手に気がついてあげて、見守ったりサポートしてあげることによりその子の能力はその子なりに変化していくのではないかと思います。

言葉の遅れ」もしかするとその子の隠れた苦手に気がつき変えていくチャンスになるかもしれません。

お読みいただきありがとうございました。

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